RZ250R復活記録

2008年11月

アフリカツインの車検が切れてしまい、徒歩での通勤になった。通勤経路にはバイク屋があり、そのバイク屋には私のRZをあずけてある。

数年前、他の客の修理に、「急に部品が必要になったので、貸してくれ」 と車体ごと貸したものだが、しばらく見ない間にこんな感じになっていた。

バイクの上に箱が何段にも重なり、姿がほとんど見えなかった。

「たすけて・・;;」とか「たすけてくれー;;」とかの声が聞こえた。学生時代に新車をローンで買ったバイクで3万6千キロ以上一緒に旅してきたものなので、何とか助けなくてはと決心した。しばらく放置したことを深く反省し、歩きながら涙が流れた。

バイク屋のおやじは 「どうする気だ? これはもう修理不能、うちでは修理できないし、できるショップもないだろう。電装品は全て他に流用した。流用した客は覚えていない。」

私は 「 たとえ修理できなくても、自宅で保管する。 冷静に判断すれば諦めるべきかもしれないが、そうしない訳にはいかない。私は頭がおかしくなっていると思う。 」と無理やりだけど回収を決めた。

妻にも快諾を得られた。理解してくれる妻にとても感謝した。

バイク屋の中

(この写真にはRZはない。発見当時は写真を撮る余裕はなかった。救出し、精神的に落ち着いたあと撮ったもの)

2008年12月 バイク屋のトラックで運んでもらった。埃だらけ、錆びだらけで、そこにいた全ての人がこれはごみだと思ったに違いない。

プラグ穴からオイルを垂らし、手でキックを動かしてみる。最初硬かったものの、回り出せばスムーズに回る。いやなひっかかりや音はないので、フルパワーは無理としてもエンジンはかかるようになると確信した。

大丈夫。 まだ死んでいない

欠品部品のチェック

  ワイヤーハーネス、ローター、ステーター、CDI、YPVSコントローラ、ウインカーリレー、ヘッドライト、ラジエタキャップ、左右ハンドルスイッチボッ クス、左サイドカバー、サイドスタンド、シフトペダル、エンジンマウントステー、シリンダのホルダ1、スピードメーターワイヤー、その他細かいボルト等

 ニッパーで切られたオイルタンク、テールランプへの配線等が痛々しい。

 これらの多くはオークションで揃えることができた。とはいえ、アフリカツインの車検が取れる額を超えていた。ハーネスは断線しているし、CDIはパンクしている、レギュレータもパンクしている、というもの。動作確認品とのことだったけど・・。ローター・ステーターは2万円しただけあって問題ないものだった。

 点火コイルは社外品(ウオタニ)、CDIは自作で対応した。

その他、消耗品は 前後キャリパーのシール、マスターシリンダキット、パット、ブレーキホース(PLOTのステンレス)、フォークのスライドメタル、シール、オイルポンプのパイプ、ヒュエルホース、リード、インテークマニホールド、バッテリー、エアクリーナ。純正品が非常に高くなっていて驚いたがしかたない。

文句も言わない妻にはまったく申し訳ない。お金は使うし、庭は汚すし・・。

 2009年1月

 年末年始の休暇を使って掃除と修理

とくにこれといって特徴のない普通の修理をした。

キャブの掃除(キャブクリーナーで1週間)、フロートニードル受けのOリング交換。ブレーキキャリパーピストンの磨き、前4個、後ろ2個のピストン取り出しに6回のエア抜き作業(1日)、欠品部品の取り付け1日。

スイッチボックスとかは中の配線だけを他車から流用したりして、できるだけ自分の部品を使うようにしたけど、多くの部品を他から移植することになった。

CDIの製作(0.5日)(下調べに2日)

とこんな感じで普通に修理できた。なぜバイク屋が修理できないと言っていたのか理解できない・・。

 

 朝日にあたるRZ250R
 YPVSホルダ1

なぜかYPVSのホルダ1がない。バイク屋に何に使ったのか聞いても覚えていないという。何かで蓋をしておけば大丈夫とも言う。純正部品も販売終了。

大丈夫とは思えないので、オークションでしばらく探していたがなかなか出品されない。あきらめて、RZ350Rのものを買う

 しかし、右の写真のノギスをあてた部分が35.9mmありシリンダにはまらない。シリンダ側の内径は31.9mmのため、中山鉄工所で31.7mmまでカットしてもらった。

真鍮の内径、深さはぴったり同じ。加工なしで大丈夫。

<- カットしたもの

 
 CDI

オークションで購入した CDI は火が出なかった。動作確認済みというものなので安心していたがだめだった。サーキットテスタで計測した値がサービスマニュアルの値と違いすぎる。ほぼ絶縁状態。確認してから時間が経っているのかもしれない・・。

オークションで購入するのは、同じことになりかねないので、自作することする。回路を確認すべく、ばらし(破壊)にかかるが、手が痛くなり挫折・・。

今時だから、誰かがネットで公表しているかも、と検索すると・・、簡単に見つかった。RZでなくRD400用だけど・・。

すばらしい ! CDIの製作 
http://www.geocities.jp/babulunooya/cdi/cdi1.htm

これを参考に作った私の回路図 (YPVSへの信号線を追加しただけ)

部品はかなり違うものだけど動作しているみたい。回路はシンプルなので簡単に作れた。手持ちにない部品は千石電商で揃えた。

 

 

 

 進角の問題とかはある筈だけど、走るようにするのが目的なので、気にしないことにした。

 空ぶかしでは1万回転まで一気に吹き上がるし、4千回転程度で走る分には問題なさそう。

 

東芝 三端子レギュレータ TA7805S 74円 1個
東芝 フォトカプラ TLP624 63円 1個
一般整流用ダイオード 1N4007 10本153円 5本
東芝 トランジスタ 2SC2500-C 53円 1個

ファーシン テクノロジー
セラミックコンデンサ
50V 0.022μF

DSXE50
SJYF223Z
21円 2個
指月電機製作所
フィルムコンデンサ
DC630V 1.0μF
UD630105K 347円 3個
東芝 サイリスタ SF16JZ51 357円 1個
超高輝度5mmLED青 LP-R5B40 10本263円 1本
カーボン抵抗 RD25 100Ω 6円 1本
カーボン抵抗 RD25 1.2kΩ 6円 3本
カーボン抵抗 RD25 3kΩ 6円 1本 
サンハヤト 基板 ICB-88SEG 263円 1枚
 

 試運転

組上げて2〜3回のキックでポロポロと来た。次のキックでエンジンがかかる。オイル多めの混合なので煙も多めだけど異音は全くない。

なつかしいサウンド

「 よーちゃん ありがとー 」 と聞こえた気がした。

ニコニコしながら2stパラレルツインサウンドを奏でるRZ

また一緒に走れるね。

 

 

 

廃車証明再交付

ナンバー付でバイク屋につれていかれたRZだけど、バイク屋の配慮で廃車してあった。しかし、廃車証明書はない。復活させる気はなかったと言っていた・・。

再交付の方法をネットで探すと、様々な「教えてください」系のサイトで、2度と登録はできないと書いている人が多く、できると書いた人は1回輸出するとか、打刻とか怪しい方法ばかり。

バイク屋にしても、ネットの情報にしても RZ 復活の邪魔ばかりしているように思えて、RZ が可哀相に思えてくる。

ナンバーなんて税金をとることが目的なんだし、所詮は人間の都合だから、無視しようかと考えた(他のバイクのナンバーをつけると罪が重くなりそうだし・・)。道路運送車両法4条に違反、罰則は108条1項で六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金は覚悟して。

でも再発行できればそれにこしたことはないので、軽自動車協会に電話で聞いてみたら 「はい、それでは申請書を買ってもらって・・・」 と普通に説明してくれた。申請後1週間程度で再発行できるとのこと。申請も紙2〜3枚の簡単なもの。ネットの情報ってその程度の精度なんだね。「できない」と回答されて諦めてスクラップにされたバイクもありそうで悲しくなる。

私のRZはローンで買ったから所有権がまだヤマハ中部になっている。払い終えたときに所有権変更をバイク屋(別のバイク屋)に相談したら「 そのまま、ヤマハの物にしておいたほうがいいよ 」とのことなのでそのままになっていた。なので、ヤマハ中部の印が必要になったが、ヤマハに電話すると快く承諾いただけた。

1月28日に休暇をとり、片道2時間の軽自動車協会へ申請書類を購入に行った。

1月29日にYAMAHA発動機中部支店へ郵送

2月5日にYAMAHA発動機から押印された書類一式が返送された。送った以上のものが入っていた。足りないものがあったのかもしれない。RZ 復活を応援していただけているようで嬉しかった。

この後、軽自動車協会へ提出に1回、再交付受け取りと登録に1回赴かなくてはいけないが、仕事を半日休まないといけないのでなかなかチャンスがない。夏までにはなんとかなると思うけど・・・最悪でもあと2年以内には登録できそう。それまでは見えないナンバーでいきます。

 2009年2月17日追記 

 父が清水町長伏の病院へ行くついでに、軽自動車協会へ再発行の申請に寄ってくれた。ところが、YAMAHAからの書類が素晴らしいものなので、新車として登録が可能とのこと。重量税がかかり、父名義になるものの、これなら即日ナンバーが交付できるとのことなので急遽、自賠責に加入し、ナンバーを発行していただけた。父には自賠責の加入、申請書の記入等、余計な手間をかけさせてしまったが、病院の結果も良好とのことなので今日はダブルプレゼントをいただいた。めでたし!

大変厚い配慮をいただきました軽自動車協会様に心より感謝します。

 

 感謝

 良質の部品を売ってくれた多くのオークション出品者様、RoomNo29Lのkenpon様、CDI回路を公表している方、ホルダ1を加工してくれた中山鉄工所様、ヤマハ発動機中部支店様、軽自動車協会様、家の奥様、父

皆様のご協力により、愛着のあるバイクをスクラップにすることなく、復活することができました。深く感謝します。